秋田CS主催のルゥです。
2021年08月15日(日)のネストCSでジャッジをしていた際、コカレロ選手に"非紳士的行為 故意の違反 失格"のペナルティを発行した件についてまとめました。
この記事の内容はすべて事実です。
不正行為発覚までの流れ
- 前回までのCS
- 本戦前デッキチェック
- 本戦前トイレ
- 試合開始前デッキカット
- 不正行為発覚後
前回までのCS
コカレロ選手は夏殿堂以前から【ジョー星ゼロルピア】を愛用しており、構築は理にかなっていてデッキの理解度が高いと感じていた。
秋田県ランキングで今期(2021.01~)のベスト4入賞率トップだったのも頷ける話だと思っていた。
7月頃、私の知り合いのプレイヤー複数人から「コカレロ選手に不正行為疑惑がある」という情報提供があった。
情報提供者の話を鵜呑みにしたわけではないが、それ以降は特に注意して見るようにしていた。
しかし不正行為は発見できなかった。
本戦前デッキチェック
予選1位のコカレロ選手とその対戦相手となる予選8位の選手に対してデッキチェックを行った。
デッキを入れていたストレージ内に"デッキと同じスリーブに入った調整パーツ"を発見。
その場で注意し、デッキチェックを行った。
デッキチェック自体は問題なかった。
本戦前トイレ
コカレロ選手はデッキチェック後、腹痛を理由にトイレへ籠った(5~10分程度?)。
本戦一回戦の対戦相手は私とも彼とも知り合いだったので事情を説明して待ってもらうことにし、他の卓は対戦を開始した。
彼の帰りを待っている間、観客から「コカレロ選手は他のCSでも本戦前にトイレに籠っていた」と情報提供があった。
試合開始前デッキカット
コカレロ選手がトイレから戻り、対戦の準備をしている間、私は本戦の他の卓を見ていた。
対戦相手が彼のデッキ枚数が41枚であることを指摘したところ、本人がデッキを確認して1枚抜き、対戦準備を再開しようとした。(抜いたカードは《堕呪ゴンパドゥ》の4枚目)
観客から呼ばれた私がその場で再デッキチェックを行ったところ、40枚のデッキに《希望のジョー星》が5枚入っているのを発見した。
不正行為発覚後
コカレロ選手のデッキを詳細に確認したところ、以下のような状態になっていた。
- デッキ枚数40枚→41枚(対戦相手の指摘により未遂)
- 《堕呪ゴンパドゥ》3枚→4枚(対戦相手の指摘により未遂)
- 《罪無ジョイダム垓》2枚→1枚(再デッキチェックにより発覚)
- 《希望のジョー星》4枚→5枚(再デッキチェックにより発覚)
その後、彼の荷物を全て調べたところ、デッキを入れていたストレージ内に調整パーツを多数発見。
(所持していること自体は自然であるが、調整パーツはデッキと同じストレージに入れるべきではない。)
"故意の違反"であると判断した理由
- 1本先取であり、1度勝てば賞品のもらえる試合だった
- 予選1位によって先攻が確定していた
- 対戦相手(予選8位)のデッキが【闇火墓地】と事前に分かっていた
- 不正なデッキリストは通常のデッキリストよりも有利になるものだった
- 事前に正しい状態のデッキを確認しており、そこから変化するのは不自然である
- "デッキと同じ構成のスリーブで5枚以上の同名カード"を所持する行為は不自然である
以上の理由により、"イベント上の誤り デッキ/リストの問題 警告"ではなく"非紳士的行為 故意の違反 失格"のペナルティを発行した。
今後の対応
- タカラトミーへの報告
- 認定ジャッジへの情報共有
- 近隣CSへの注意喚起
- 私の主催するDM秋田CSへの出入り禁止処分
- 今後のCSでの参加者への注意喚起
- 私の運営するイベントでの対策強化
さいごに
今回の件のような不正によって勝利を得ようとする行為は競技イベントで最も忌避されるべき行為である。
だが個人への攻撃や中傷は別の問題であり、それもまた非紳士的行為である。
全国のプレイヤー達には紳士的な言動を期待したい。